海岸遊歩道に役の行者を訪ねる。

伊豆大島冬旅録 2010 その5

そんな旅の感想等、この時期にブログに書いても顰蹙を買うだけではないか。水も懐中電灯も買えないと言う時に!とも思う。が、このブログは、以前から何度もUPしようとして、作るのに時間がかかり過ぎて日にちが古くなり出来なかった。何とかシリーズ完結させたいのデス。お許し願いたい。ひと時の気晴らしにでもなれたら幸いデス。

 

 

2010年12月24 ~ 25日(晴れ)

「ねぇ~この行者窟って何なの?」

伊豆大島の地図を見ていて、フト自分が言った。

  「行者窟か~、久し振り行ってみるか~」

シャーマンRが独り言のように呟く。

 フトした自分の気まぐれ発言から、島の東岸の海岸を探索することになった。島の北東岸、泉津(せんず)という所から~東岸の「海のふるさと村」というキャンプ場までの海岸線は、約6kmの「大島公園海岸遊歩道」になっている。景色の良い松林の中、海浜性の独特の植物群が見られ、また海岸溶岩が変化に富んでいるらしい。

 

その遊歩道の終点近くには、行者浜というのがあり、その岩陰には「役の行者(えんのぎょうじゃ)」ゆかりの「行者窟」という聖なる場所があるという。その付近を24日は、島の東北部にある都立大島公園から海のふるさと村まで約3km。25日は、泉津から~大島公園までの約4km、都合2日に渡って探索した。

だいたい伊豆大島に来た観光客は、まず、こういう所までは足を運ばない。ましてや年の瀬も押し詰まった頃に。この遊歩道は、この地に長く居るR氏も初めて訪れるそうだ。シャーマンRは自然の中を散策するのが大好き。田舎生まれの自分も好きなので、そういう流れになった。

伊豆大島から帰って来てから、偶然友人より勧められ出会った本がある。それによると、この行者窟は、いわゆる聖地、パワースポットとして並々ならぬ場所だったことを知る。が、この時点では未だ知る由もない。そもそも、伊豆大島全体がそういう場所であることも知らなかった。

何となく誘われて訪れた場所を、後から調べてたら、それなりにいわれがある聖地だったりすることは、自分の人生では過去にもよくあった。有名なところでは、阿蘇の幣立神宮、大分宇佐神宮のご神体山、熊本県南小国町の押戸の石等だ。

 

後から知るというのがミソなのか。その時は知らないのでよこしまな欲がない。そういう出合いが、たぶん良いのだろう。と自分に言い聞かせている。


海岸遊歩道は、海沿い登り下りがある起伏に富んだ小道だ。ここをシャーマンRは、まるで古武術の「なんば歩き」のように、低い重心、安定した軽い足さばきで踏破して行く。そのあざやかさは、R氏より若く田舎生まれの自分が見てもかなり驚く。例によって鼻歌を歌いながらも、時々思い出したように近くの植物について教えてくれる。

 

「◯◯、(自分の名前)、これは何だか知ってるか? これは龍舌欄(リュウゼツラン)だよ。この多年草のやつから、サイザル麻が取れるのだよ、ざっくりした麻だ」「…これは、ヒメユズリハ、お正月に使うね」「…これは、イヌマキ」「…これは七変化」シャーマンR、怒濤の植物講義が続く。自分は画像に納めたりメモしたりする、が、頭に入りきれず、そのあたりにこぼれ落ちる。

行者浜から行者窟を歩く時、ここにこうして、伊豆大島に自分が居て、シャーマンRと、こうやって山岳修行のような野道を歩いていることの不思議さを、今更ながら感じていた。四国遍路といい、この伊豆大島といい、一体何の縁で、自分はこうやってシャーマンRと、2010年のクリスマスに野の道を歩いているのだろう…?。

 

訳は判らないが、その感じはとても気持ち良いもので、日頃閉じている自分の何かが解放されるような感じがあった。シャーマンRは、そいういう自分の思惑を知ってか知らずか、相変わらず、何かワカラナイ鼻歌を歌いながら、自分を好きにほっといてくれる。喋るも良し、歌うも良し、沈黙するも良し…。

ずっと昔、遥か別の世界で、自分はこのシャーマンRとこんな風に山野や海のほとりを何時も歩いていた気がする。伊豆大島は初めて来たのに、いにしえの懐かしい気配がある。回りの自然から、「もっと、ダイナミックに生きよ。お前はそもそも、そういうものだ」と、静かに、しかし力強くメッセージされてる気がした。それは伊豆大島にいる間中、感じていた気がする。

 

(その5、終わり、次はその他の伊豆大島か、帰路を!)

 

下のリンクをクリックし音楽を始め、元の画面に戻り、スライドショーをお楽しみ下さい。尚、画像の幾つかはR氏撮影。感謝 !

 

  海岸遊歩道BGM :『Incantations Part III』 Mike Oldfield(1978)

本日もご訪問ありがとうございます。それでも良い事がありますように!

 

                          (その6へ)

 

 

 

コメント: 6
  • #6

    ストレンジ・N (木曜日, 25 6月 2015 18:21)

    広隆さま、書き込みありがとうごさいます。

    このネットの、量子の海のさい果てにある「遊星測候所」へ、ようこそおいで頂きました。ありがとうございます。
    画像を御借りしたとのこと、こんなんでよろしいのでしたら、どうぞご自由に!お役に立てれば嬉しいです。

    そうでしたか、夢に出て来ましたか…。
    そうとなると、是非、実際の場所へ行かれると良いですね。伊豆大島の地元の方でもあまり行かない場所にありますし、洞窟へ至る道等もイマイチ管理が行き届いてない気配は正直あります。また今後入り口が崩落する可能性もあるようです。

    ですが、それほど役行者(役小角・えんのおずの)にご興味あられるのでしたら、そんなことなどに躊躇うことなく、是非!行かれることをおすすめします。

    自分もこの伊豆大島の旅から帰って来て、初めて役小角を調べ始めました。まったくただならぬ人であることが判って来て、今でも気になっています。もう一度行きたい場所です。

    中山康直という方が、(伊豆大島在住、縄文エネルギー研究所所長)が『麻ことのはなし』(評言社 2009年発行)という本に、この行者窟のことを詳しく紹介されています。(p160~)

    この本は、役小角や山岳修験道や、古代文明〜宇宙文化等に感心お在りの方には、是非おすすめしたい、実に内容濃い本です。買うのに躊躇いがあったら、お近くの図書館ででも探して見られるのも良いかと思います。(私は、この本以後、俄然興味が湧いて、直接著者の中山さんの講演に行き、お話を伺いました。)

    中山康直氏が、行者窟で、役行者(役小角・えんのおずの)について説明してる動画があります。
    「スピリチュアルTV」というサイトの番組の過去資料として保存してあります。以下を丹念に探すとあります。良かったら御覧下さい。

    http://www.spitv-archive.org/old/

    広隆さんの記事も、出来上がったら見せて頂けると嬉しいです。役行者、不思議な人ですね。広隆さんの今後の研究にも期待しております。またいつでも遊びに来て下さいね。良いことがたくさんありますように!ありがとうございます。
    (ストレンジ・N拝)



  • #5

    広隆 (水曜日, 24 6月 2015 22:38)

    役行者様について調べておりました所、こちらのブログに辿り着きました。
    行者窟の画像を拝見させていただいて、夢に見た光景と同じであった事に驚いております。
    fbに記事を書きたく思い、画像お借りしたく思います。
    よろしくお願いいたします。

  • #4

    ストレンジ・N (水曜日, 22 4月 2015 21:43)

    野切屋あんこ様、こちらこそ初めまして。
    かようなウェブの辺境の、当測候所までお出で頂き、さらには書き込みまでして頂き、まことにありがとうございます。

    「行者窟」で検索されてこちらに辿りつかれたのですね。それはそれは!そして、伊豆大島在住の方ということで、大変大変光栄に思います。ありがとうございます!

    行者窟の動画、拝見させて頂きました。つい昨日の様子なのですね。改めてネットの凄さを思いました。当地から約1000kmも離れてる場所の様子が、手に取るように判ります。懐かしく見入りました。魚眼レンズですか? 面白いレンズでの撮影ですね。一層興味深かったです。

    こちらは九州の西の果ての地からほそぼそ発信しております。ご訪問まことにありがとうございます。

    伊豆大島在住の友人とご縁が出来まして、2010年の冬と、
    2012年の夏の終わりに訪れました。初めての経験でした。
    訪れてから自分は伊豆大島の密かなファンになりました。御神火、三原山に生かされている大地のパワーを本当に感じます。また、島は静かで、ゆっくりとした時間が流れている感じがします。そういうところが大変好きです。

    生け花用の木や植物を採集して都内へと集荷するお仕事があることは、大島の友人から、島を散策中に聴いた記憶があります。あんこさんは、それをやっておられるのですね。

    あんこさんのHPも少し拝見させて頂きました。沢山コンテンツがあるのに驚きました。ビデオカメラの日記があったり、大島の植物のコンテンツがあったりで、只モノならぬ気配に満ちた!サイトですね(笑)!

    これはゆっくりじっくり探索しないと、と思いました。
    大島の植物の箇所は、植物の名前を覚えるのが好きなので興味深いサイトでした。じっくり見たいと思っています。素敵な大島のサイト、ありがとうございます。

    大島の友人はこの春に九州の当地に遊びに来ました。約2年半ぶりに会いました。自分もまた、大島に遊びに行きたいと思っています。夏の終わりのトウシキの海で遊んだことや、波浮の
    鵜飼商店のコロッケ全種類でビールを飲んだこと、三原山、裏砂漠、浜の湯、野増からの富士山…。ああ、本当にまた行きたくなりました。ありがとうございます!感謝いたします。

    どうぞ御元気でいらして下さい。今度行く時はご一報させて頂きます。この度はありがとうございました。あんこさんに良いことが沢
    山ありますように…。(ストレンジ・N拝)








  • #3

    野切屋あんこ (水曜日, 22 4月 2015 16:08)

    こんにちは、初めまして。
     伊豆大島在住の者です、
    行者窟で検索しこちらに辿り着きました、
    20年くらい前に同級生と行ってその後どうなっているのかと昨日21日行ってきました、
    差木地から飛んでいってwwビデオに撮ってきました、
    http://nogiriya.com/video/gyoujakutu01.mp4

    ついでにフノウの瀧から沢を降り300m南にあるヤー(大島弁)まで行ってきました、
    私が17歳のとき行ったきりですから48年ぶりとなります、
    ここから黒崎まで大島の秘境ですね、
    年に何人訪れることでしょう、 行って良かったです。
    ではまた。
      

  • #2

    planetary-n (火曜日, 29 3月 2011 14:31)

    ウェーブさん、書き込みありがとうございます。

    何処か特定の場所に自分が魅かれるということは、これまでの人生、あまり無かったのですが、伊豆大島には、何かがハマリました。今後のシリーズでも、そう思う魅力を書いて行こうと思ってます。

    伊豆大島を特集した雑誌、『ECOCOLO.2007.09月号、あした、大島へ行こう』を、ネットで購入したり、関連書籍を読んだり、すっかり伊豆大島ファンであります。

    東京都なのに、こじゃれたお店がないのも良い。コンビニがないのも良い。派手な人工物が少ない。島の90%以上が原生林。太古の日本。縄文の気配。アニマムンディ。地球の息づかいが本当に聴こえて来そう。ゆったり感。いにしえの懐かしさ。遠い自分を思い出す。遺伝子の何かのスイッチがONになる…。そういう感じの愛しい島デス。

    原発は、ニンゲンの手に負えないものを作ってしまった反動が、今、来てるという感じですね。長期間の影響も必至そうです。これも地球の歴史では必然の出来事…なのでしょうかね。

    「大震災だからなにかを遠慮するという必要はないのでは」のご意見、まことにありがとうございます。今後の指針とさせて頂きます。

    音楽、気に入って頂き嬉しいです。地球の律動が伝わる冬の海…、と言う感じを出して見たかったのデシタ。感謝します。

  • #1

    ウェーブ (月曜日, 28 3月 2011 19:23)

    大島はきれいだね。音楽も気に入ったよ。それに大震災だからなにかを遠慮するという必要はないのでは。あの大きな津波だって自然にとっては特別なことではない、ごく普通の現象にすぎないでしょう。ただわれわれ人間にとってはとんでもない事件、災害ですが。ただ、原発事故は人間の間違いというか誤りに原因がありますね。ここをはっきり区別して考える必要があると思います。今回の事故はスリーマイルやチェルノブイリよりも重大だと聞き心配しています。東京から離れるつもりは今のところないのですが。